倦怠の勿忘草

“汚れつちまつた悲しみは 倦怠のうちに死を夢む”

2016-10-22から1日間の記事一覧

紫陽花

堰を切ったように雨が降っております。 私は務めが終わって、自宅に最も近い駅のホームで雨宿りをしていました。古びた線路の隙間から、水の増した川が轟々と流れているのが見えています。雨の音なのか、川の流れる音なのか、神経を集中させなければ判別がつ…

紫陽花

あなたへ、 わたしはもう堪えられません。 あなたは、事ある毎にわたしへの愛を囁いてくれましたけれども、最期まで愛してると言いながら、結局わたしから離れていきましたわね。わたしも我儘な女ではありませんので、その理屈はよくわかるのです。わたした…