倦怠の勿忘草

“汚れつちまつた悲しみは 倦怠のうちに死を夢む”

2017-06-22から1日間の記事一覧

とケル。

四、「山羊のツノ」 沈黙の中を、二つの影は進む。道に散らばる葉や土をざりざりと踏みしめながら、私は代わり映えのしない風景に飽きていた。とすれば足下から茶色いバッタは横へ跳ねて、先には不気味に漂うようなけもの道が続いている。突然、そこから何か…