すべてをうしなった。 私を繋ぎとめていた様々の熱と情、その瞬間までこの手に触れていたそれらが、次の瞬間には虚しく空へばら撒かれたのだ。 そこにただ、泣き声だけが響いた。息を始めたばかりの嬰児のような、無垢でつつがなく、たっぷりと満たされた幸…
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