倦怠の勿忘草

“汚れつちまつた悲しみは 倦怠のうちに死を夢む”

君の名は希望

あぁ 名を失った君よ 名を失い 皆の偶像となった君よ 私は君への愛情を 胸に流る清い水のような愛情を … 君は詩であるから 詩の形で応えるしかないのだ 君に恋したあの日々を いまここから振り返り 歌うことしかできない またそれは 長い月日を経て 私の中に…

虚無であるということ:3「悲劇の誕生」

虚無について考えてきました。もはや私は虚無ではないですね。「何もない」ということを見つめ直すなんて、少し冷静に考えればおかしなことです。 しかし、前回の記事の「堕落論」を書いていて思いました。虚無ということは、何もないのではなく、何かが有り…

老醜

大学生は夏休みが長い。 夏休みといってもやることを探すと色々あるもので、せっかくこの若い時期の長い余暇があるのだからあれもこれもとやっていると、「日も短いものだなあ」なんて思ったりします。 夏休みなので実家の長崎に帰省しました。やはりあの街…

破壊の中に立つ男 、坂口安吾。 『堕落論』

先日、「シン・ゴジラ」を観ました。 話題沸騰中の作品ですから、様々な情報を持って座席に着いたのですが、どんなメッセージよりも、どんなリアリティよりも、私が感動したのは、ゴジラによる破壊のシーンだったのです。 あのゴジラが神であるならば、それ…

虚無であるということ:2 「アンチクリスト」

虚無とは何か。 人間が虚無であるというのはどういうことなのか。 ニーチェの話す、「消極的ニヒリズム」を克服するための「積極的ニヒリズム」、この逆説を孕んだニヒリズムは、はたして本当にニヒリズムと言えるのだろうか。 消極的ニヒリズムとは、世の中…

美を求める心

「美を求める心」とは、批評家である小林秀雄によって書かれたエッセイです。数ある彼のエッセイのなかでも、小・中学生向けに書かれていると言われているので、難解な表現は少なく、誰にでも読み易い内容となっています。 このエッセイは、彼がよく若いひと…

虚無であるということ

虚無と聞いてなにを思いますか? 「ニヒルな笑い」なんて言うとなんだかかっこいいですね。「ひとはみんなニヒリストである」なんて考えた上で世界を観察すると、案外おもしろいとか聞いたことがあります。やってみると随分つまらない世界になりました。空想…

自意識

「自意識」という言葉があります。 自分という存在がある、という意識です。自我の存在を信じる意識のことを言います。 私はこの言葉を聞くと、「なんと自意識過剰な言葉だろう」と思うのです。自意識という言葉に意識を向けているとき、ひとは正に自分とい…

性善説と性悪説

よくある話です。 人の本性は悪であるか、善であるか。 この話題になると、私は性悪説の感覚に共感します。なぜなら、そちらのほうがひとの心に反省する姿勢を生むからです。悪いことをしたなら反省をして、善いほうに改めようとするのが人間の在るべき姿だ…

芸術、詩、表現。

要するに芸術とは、自然と人情とを、対抗的にではなく、魂の裡に感じ、対抗的にではなく感じられることは感興或ひは、感謝となるもので、而してそれが旺盛なれば遂に表現を作すといふ順序のものである。 然るに、事物を対抗的にではなく感受し得るためにはそ…

想像の詩人

想像力とは、ひとの裏側を覗き見る力ではない。自分に見えている景色から周りの景色を描き出し、遂には世界を描き切る力のことである。— ほたる (@glowfly_nogi) 2016年8月22日 君は誰を待つ 空を眺めて光る瞳は 泣いているようで 何も語らぬ口は やさしく微…

月夜の幽香

私の存在はどうしてこうも悩ましい みな同様に悩みを抱えているか 悩みを抱えながら 無理してもまだ笑うのか 悩みを深刻に考え込むことが私の罪ですか みなが顔を歪ませ笑うなら 苦しみに泣いていてはいけませんか みなが置かれた場所で笑うなら 居場所を探…

シュールレアリズム

シュールレアリズムという芸術の思想形態のひとつを知ってますか。 「シュール」という言葉が有名ですね。笑いの一要素として確立されているようです。「シュール」の意味を調べると、「超現実主義、非日常的」と出ます。笑いの一要素としてはどちらかという…

ほたるのブログです。

ブログです。 どうしてブログでしょうか。 僕は言葉を信用しません。言葉はどのようにも飾り付けられ、ひとが言葉を紡ぐということは、ひとが嘘を紡ぐということだと思っているからです。 だから僕はおしゃべりが嫌いです。実践と態度によって示されたもので…