倦怠の勿忘草

“汚れつちまつた悲しみは 倦怠のうちに死を夢む”

無題

 

静まるカーテンひるがえし

風が一脈吹きました

 

鈴の音の鳴る夜に

靡く布地をカラダに絡め

息を詰ましておりました

 

桃色靡かせ焼けた胸

すずろなる歌声に没すれば

 

無垢なる信頼心は

恋に被さるれ

 

強欲の罪は重なりて

罰せられたるは我が心

 

 

ー 夜が明ければ喪失の風、清よらかにこそ吹きあぐれ。さては虚しきこの心、許しを乞うても惨めにありなん。