倦怠の勿忘草

“汚れつちまつた悲しみは 倦怠のうちに死を夢む”

恋愛詩「少女の涙」

 

朽ちた葉つぱのきいろい頬

くちびるの移りにたゆたへば

撫子のやうに朱く染まりき

 

飛沫か涙か

朱色を空に薫らせ

紫ぶく波は泡沫の恋愛詩

 

あゝ、その引力

君の悲哀は月の濡光となり

落ちゆく雫は一つの星

 

引き合ふ摂理の驚くべき吻合よ!

 

孤高の円環は閉ざされたか

 

されども

球体は不可思議なる力を生む

 

畢竟、僕らはひとりになれず

少女の顫動に歌は絶えぬ

 

ぶむぶむぶむ…

 

ぶむぶむぶむ…

 

ぶむぶむぶむ…